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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第6章 キスの味


 しばらくして、俺は傑と合流したんだけど、まさか夕凪が硝子のとこにいたとはな。

「戻ろう、悟は早く高専に戻ったほうがいい」

 傑が急かしてくるから夕凪に何かあったのかと不安になる。

「どういう意味だよ」
「尊が心配してる。悟は殺されたと伝えてしまったんだ」
「は!?」

 傑に罪はない。実際、俺は死んだも同然だった。硝子には、怪我人を把握する上で情報共有は必要だし、夕凪がそこにいたなら仕方ない。

 傑と急いで高専に戻った。夕凪はぶっ倒れてるかもしれねぇと思ってたけど、高専の門に入って階段を上がると、その向こう側に夕凪は立っていて。ちゃんと立っていて、遠くの方を見てるみたいだった。茈や赫の波動を感じたのかもしれない。

 夏の生暖かい風が吹いている。疲労で少し身体が重いけど夕凪を見て自然と足が速くなる。俺が近づいてるのは見えているはずなのに、夕凪はまだぼーっと焦点が定まっていないような、まるで、亡霊でも見るような顔して俺を見てる。彼女のすぐ目の前に俺は立った。

「夕凪」

 呼びかけると、ようやく夕凪が俺だと認識したようでゆっくりと顔を見上げてくる。

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