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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第5章 いざ高専へ


 ずっと俺の見えるとこにいて、側で俺のこと見ててって言って抱きしめたけど、夕凪の気持ちは何ひとつ聞けてない。

 あいつは俺のこと好きだろうっていうのも俺の勝手な見立てだ。今まで女にそれらしい告白した事もなくて、タイミングがわかんねーってのもある。

 だけど、もし、あいつが、夕凪が、灰原の言うように「一生、俺と付き合えない」とか思ってるんだとしたら……その誤解は解いてやらねぇと。



 カラオケの時間も終了し、外に出ると夜風がいい具合に髪を撫でる。この後は高専の寮に戻るのみだ。補助監督が近くまで車で迎えに来るとの連絡を受けて俺たちはそこへ向かう事になった。

「Jeg elsker dig. (ヤイエルスカダイ)」
 1年の金髪が急に俺に声をかけてくる。名前は七海だったよな。
「なんだそれ?」
「デンマーク語で、愛してるです。日本語で言いにくいんでしたら、それもいいんじゃないかと」

 何食わぬ顔してカラオケに集中してたのかと思いきや、俺の話聞いてたのか? デンマーク語教えられてもな!

 夕凪ぽかーんだろーが。くくっおもしれーやつ。俺は七海の肩を組んだ。いつの間にか俺と夕凪は高専の中で周知の仲で、もどかしい存在になってるみたいだ。

 じゃあ俺がすっきりさせてやるか。女ひとりのことで周りにぐだぐだ言われてんのもなんかダセェし。

 後ろに一人で歩いてる夕凪を見つけて隣に並んだ。

「どうだったー? 新歓」
「楽しかったよ」
「だろ? 高専来てよかっただろ? 俺の言うとおりだったろ?」

 何かを思い出したようにくすくす笑いながら夕凪がそうだねと答える。

「ひとり不快な奴いたけどな。あいつはもう二度と呼ばねー」

 パァーンと横からクラクションが鳴り響く。人だけでなく車の往来が多い道だ。

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