第5章 いざ高専へ
あたしは同期の中で1番強かった。同期に限らずどんな術師の動きも遅く感じる。策略も見えやすい。
そりゃそうだ。あたしはずっと悟くんと術式も含めた戦いごっこしてて、スパルタ教育を受けてたようなもんだから。体術でも負けなかった。
筋肉量や力は男子より劣るけど、走り込んでて体幹はしっかりしてるし呪力で強化出来る。怪我らしい怪我は今のところ全くしていない。
あたしの術式は空気中の原子を使って化合物を即座に作るもの。爆発物や水、ガスなどその時に応じて多様な物質を生成出来るから、どんな呪霊のタイプでも適応しやすい。
空気はどこにでもあるので場所や発動条件を問わない。そのあたりは無下限とも似てる。
七海や灰原とペアで任務を行うのはもちろんのこと、1年には少し扱いにくい階級の高い呪霊案件を扱う事もあり、2年の先輩たちとは、時を経ずして顔を合わすことになった。