第6章 賑やかな烏たちと
『決まった!決まったじゃん超速攻!!
さすが飛雄!!』
は影山に抱きついたままピョンピョンと飛び跳ねる。
何してんだ!とイラつきながら珍しく声を荒げる月島を尻目に、
今度はは日向の方へと掛けていき日向の頭をわしゃわしゃと撫でた。
「わ!うわ!やめろ!」
と言っていた日向だが、すぐにさっきの状況を思い出しぐわんぐわんと揺らされながらも
手に当たったぞ!うおー!と雄叫びをあげた。
「大袈裟な」
「いや、今日向
目瞑ってたぞ!!」
「「「はあ!?」」」
澤村の声に皆が叫び声をあげた。
「ジャンプしてからスイングするまでの間日向は目を瞑ってたから、影山がボールを全く見ていない日向の手のひらにピンポイントにトスをあげたんだ。
寸分の狂いもなく!」
「まさか、が影山はそれができると見込んで今の作戦を持ち出したのか」
そう言いながら月島が引き気味でを見るが、本人はそんな目線お構いなしにピョンピョン飛び跳ねて無邪気に喜んでいた。