第5章 烏野高校での新たなバレー人生
『でもね、幼い頃からバレー教わってた烏養の一繋さんがね、』
「なっ!お前!あの烏養監督にバレー教わってたのか!!」
『わっ!すごい食いつき!!!
そうだよ、一繋さんがあまりに教えるのは楽しいっていうもんだから。
ああそしたら教える側になってバレーボールに携わろうって当たり前のようにその思考になった』
「お前、」
何故だか拳を握りプルプルと震えながら俯く影山に気づいたは思わず
『え、なに!どした!』
と聞いてしまう。
するとバッと顔をあげた影山の瞳に捕まる。
「お前、かっこいいな!!!」
日向か?と思ってしまうほどキラキラと輝かせた瞳に見つめられ、は思わずたじろいでしまう。
『あ、ありがと?』
と疑問系で返すと、
「バレー好きで、何があってもバレーから離れないのも、自分で決めたことまっすぐやってるのもかっけえ!!
決めた、俺。
お前について行く」
『...うん。...っ、うん!!!』
別に今までがトレーナーとして認めてられていなかったわけではない。
何か技術的な疑問があればみんなに聞いたし、のアドバイスもすんなり聞いていた。
でもプライドの高い影山に、ここまでまっすぐ言われると今まで味わったことのない喜びでの胸はいっぱいになった。
そしてその喜びは、誇りにも自信にもなるのだ。
『行くよ、全国!!』
「おう!!!」
2人しかいない静かな学校の奥、2人は大きな音を立ててハイタッチをした。
この真っ青な空に輝く太陽よりも間違いなく明るい笑顔を浮かべあって。