第5章 烏野高校での新たなバレー人生
はスラスラとノートに分析結果を書き込んでいく。
うーん、大地さんはレシーブ安定してるけど全体的に守備力が弱いな。何だか穴だらけって感じだ。
田中さんはスパイク威力は十分だから、コースの打ち分けができたらさらに攻撃力が上がるはずだ。
菅原さんはトスは安定してるけど、状況によって変えるって術がまだ未熟だな。
思ったことをはノートにどんどん書き込んでいく。
それよりもやっぱり、
このチームには圧倒的な攻撃力と守備の要が足りない。
うーーん、どうしたものかとが唸っていると。
「、もうすぐもう1人のマネージャーが来るはずだ。マネージャー業に関しては彼女に教わるといい」
と澤村が汗を拭いながらに言う。
『わかりました。ありがとうございます』
「お、ナイスタイミングだな」
と、澤村が移した視線の方へも視線を動かす。
まるでキラキラしたものが周りに舞っているのでは?と思うほど美しい外見と雰囲気を兼ね備えた黒髪の女性が入ってきた。
飛んでいくように田中が向かい、
「潔子さん!お疲れ様です。お持ちします!」
「いい。自分で持っていくから」
「潔子さん、今日も美しいっス。
ガン無視興奮するっス!!!」
この異様な光景には眉をひくつかせた。
「あー、あれ田中の通常運転な」
と澤村に言われ、はほおと漏らす。
震える〜と身震いする田中から目線を逸らしたは立ち上がって澤村についていく。
「清水。うちの新しいトレーナーだ。
手が空いた時はマネージャー業もやってくれるらしいから、時間がある時にでも教えてくれ。」
『1年の金烏です。よろしくお願いします。』
「3年の清水潔子です。何かわからないことがあれば聞いてね。」
はい、とが微笑むと清水も微笑み返した。
「ここは楽園か!?美しい!空気が美しい!」
と叫ぶ田中の頭を縁下が叩くところをは横目に見て、皆個性あって面白いなあと心の中で呟いた。