第11章 対音駒、ゴミ捨て場の決戦
『繋心くん、おはよ〜』
「おう、悪いな。休みの日まで付き合わせちまって」
病院の入り口の前に立っていた繋心にが声を掛けると、繋心は申し訳なさそうな顔をした。
『いいのいいの。私ももうそろそろ一繋さんのお見舞い行こうと思ってたし!』
「じいさん楽しみにしてたぞ。が来るの」
『ほんと!!?嬉しい〜!!早く行こう!』
繋心の腕を引っ張りながらは軽い足取りで、病院内へと入って行った。
『一繋さん、おはよう〜!』
「おお、〜!久しぶりだなあ、」
『なかなかお見舞い来れなくてごめんね』
が眉を下げつつそう言うと、一繋はガハハと笑いながら首を横に振った。
「頑張ってるんだろう、烏野のトレーナー」
『うん!でもまだまだだよ。繋心くんの手も借りなきゃ全然力になれてない』
「そんなことねえだろ。現にあいつらはみんなお前に相当な信頼を抱いてるしな」
「ガハハッ、そうだろ。こいつのが使い物になんねえんじゃねえか?」
「おい、じいさん!」
は母にお見舞い用にともらったりんごを剥きながら、そういえば、と口を開いた。
『音駒高校と試合できることになったんだよ、一繋さん!』
「おお、そうらしいな!
いや〜あいつは元気にやってんだかなあ」
『...あいつ?』
「中学時代からの俺のライバルで、今の音駒高校の監督の猫又だ」