第4章 食肉類から猛禽類へ
入学式を終え、1-2でのホームルームを終えたは、迷わず男子バレーボール部の体育館へ向かう。
朝よりも足取りが軽い。
楽しみでしょうがないのだ。
は毎週リハビリを行い、日常生活に支障が出ないほどに回復した。
しかしやはり、症状が改善しただけで、治ったわけではない。
引退して、バレーボールを教える側になると決めた頃から、小学生バレーボールチームにコーチとしてつき、バレーを教える技術を磨いた。
感覚でやっていたことも、全て言葉にしてわかりやすく伝えなければいけないというのは予想以上に難しいことだった。
しかし自分の思いが伝わり、彼らがうまくプレーに活かせた時は、プレーしている時と同じくらいの喜びがあった。
一繋の言っていたことが少し、はわかった気がした。