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【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第5章 No(契約なんて致しません!)



こうやって大人数でご飯を食べた経験がないから、余計に嬉しくて…つい自分が食べるのを忘れてしまいがちだ。
チマチマと動き回るユウの見かねて、グリムがぺしぺしとしっぽを叩きつけた。

「子分のご飯が美味しいのなんて、
当たり前なんだゾ!

ほら、お前も座ってちゃんと食え!」

とまさかのグリムに注意される。
…最近のグリムは、ユウに胃袋を掴まれたのか
当初の暴れん坊がなりを潜め、最近ではどちらが監督しているのかたまに分からない程、大人っぽくなった。


その光景に1年マブは何故か「あのグリムが、いつの間にか成長して…」と内心驚いたが、口に出さない様に白米を煽った。

「はあい」と返事をして、ユウも箸をとった。



あれから「おかわりコール」も収まり、全員で
エペル家産の林檎を使ったデザートを食べていた。


オーブンで香ばしく焼いた林檎に、バニラアイスとシナモンパウダーがかけられており、甘くて美味しい出来栄えだ。



「……僕、
オンボロ寮の寮生になりで(なりたい)」

「右に同じく」

「……てか、結婚したい」

「ぶっ飛ばすぞ」

「……………帰りたくない」


その頃には、全員が胃袋を掴まれていた。


毎日ユウの手料理を食べている狸に、
殺気を感じるくらいには…。


デザートを全員に配り終えたら、自分の分はさておき皆の皿をかたずけて、食器洗いをしているユウ。


めちゃくちゃ働き者である。


気もきくし……可愛いし………。





あんな彼女ほしいなぁ……。




こうしてユウが知らぬ間に
男子高校生たちを癒し、
陥落させて行くのであった。




食後のんびりして時刻も20時を回った。
珍しく「帰りたくないッー!!」と大声で暴れるセベクに、どうしたものかと困っていると…

扉をドンドンと叩く音が聞こえた。


「はあい。どちら様ですかー?」


「こんばんわ。夜分にごめんなさい。

ユウさん、グリムさん」


そこには珍しいお客様ーオルト・シュラウドがいた。






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