• テキストサイズ

【ツイステ】監督生はプリンセス(長編)

第4章 True friend(マブダチといつもの日常)



ジェイドとフロイドが座り込んでいるヘンリーの前に出る。NECの中でも頭一個分高い190cmの彼らと、座り込んでいる先輩との身長差がエグい。


「では、ヘンリーさん。


…お代をお支払いいただけますか?」


「っ…僕は試合で負けたんだっ!
…賭けにも負けた。
渡せるものなんて…何もないぞ」


「あ゛?
…『気象薬』アズールにもらっておいて、

負けたから払えませんでした~…ってそれおかしくね?」


「ちょ、ちょっと待てくれ!その話はあくまでの賭けに勝った場合で…負けた場合の支払いなんて…!」


「…ええ。残念なことに今回ヘンリーさんは負けてしまいましたので、賭け金の二倍ベット(上乗せ)して頂く必要があります。

本日はそちらの回収に参りました。

ああ…

担保にしていた火の魔法は
お返し出来ませんので、ご了承下さい」


アズールが黄金の契約書を取り出し、
言い逃れできないように目先に突き付けた。


先輩の顔がみるみるしない内に、
真っ青になっていく。


「んげぇっ……


じゃあ…先輩方、オレ達は帰りますんでっ!

お先失礼シマース!」

エース自身も散々こき使われ、絞められた恐怖は今でも覚えている。あんな目に合うなんて二度と御免だ。


関らないが吉。


さっさとユウ連れて、オサラバしよう。


そう決めたエースの行動は誰よりも早かった。


「…う、うん」

エースに手をひっぱられるユウ。

応援席には、心配顔のジャックと手を振るエペルが見えた。
早く二人の元にも戻ってあげないと…。




でも……。





自業自得というべきなのだが、目の前のこれから起こるべきであろう彼の未来を思うと、思いやりの国で育ったユウの良心が痛んだ。



(どうか、

アズール先輩に許してもらえますように…)




望み薄だとは思うが…。


分かっていても、

心の中で祈らずにいられなかった。












/ 209ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp