第4章 初上陸
朝起きて立ち上がる。
『…やっぱり、、、』
予想通り、全身が重たい。
足を動かすとビリビリと痛む。
『完全に筋肉痛だ。』
前にサッチ兄さんと歩いた時よりもだいぶひどい。
まぁ、急にあれだけ走ったなら当たり前か。
私は身支度を終えて、ぴょこぴょこと食堂に向かう。
「はよ、菜々美。」
『…ハルタ兄さん、、、おはよう。』
「ハハハッ、筋肉痛?」
『うん。痛い…』
ハルタ兄さんと喋りながら食堂に入る。
いつものように私はサッチ兄さんに朝ごはんを貰って、2人でテーブルに着く。
「菜々美、今日は誰と島回るの?」
『うーん、まだ聞いてない。後でマルコ兄さん辺りに聞いてみようかな。』
「僕が一緒に回ってあげたいけど、、、12番隊と16番隊は今日船番だからなぁ。」
『16番隊ってことは、、、イゾウ兄さんもか。』
「うん。
大抵1日目はマルコが医療系、サッチが食品系の買い出しに行くから2人は基本船に居ないんだ。」
海の上での生活がメインだから、島は貴重な補給地なんだとハルタ兄さんは教えてくれる。
確かに、海上では物資は何も手に入らない。
魚だけの生活もかなり無理がある。
「普通なら、前日くらいにマルコが偵察に行くんだけど、今日行く島はオヤジの縄張りだから治安は良いし、安心だよ。」
マルコ兄さん、本当に忙しいんだな、、、
あれだけの書類仕事に、前日に偵察なんて、、、
1人で1日掛けて船漕いで行くのか…
今度手伝うときはもう少したくさん書類終わらせられるように頑張ろう。
「菜々美、いるかよい?」
『あ、マルコ兄さん、ここだよ!』
噂をすれば、だ。
マルコ兄さんが私の元へやってきた。
今日の上陸のことかな、