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黒と白と、赤と、、、【ONE PIECE】

第7章 魚人島


『兄さん?どうしたの??』

「…」

『兄さん???』





ズンズンと早足で足を進める兄さん。
足の長さが違うからか、早足の兄さんについて行くのに私は少し走らないといけない。
いつもは歩幅を合わせて歩いてくれていたのだと実感する。






さっきまでずっと水の中に居たからか、船に着いた頃にはヘトヘトで息も上がってしまっていた。
走っていた間も兄さんがこっちを向いてくれなくて、少し不安になりながらもう一度呼ぶ。









『はぁ、ね、、兄さん、どうしたの?、はぁ、はぁ』

「!す、すまねぇよい。少し速かったか、、、」

『うん…』







やっとこっちを向いたかと思えばすぐに視線を逸らす兄さん。
よくわからないが怒ってはいないようで安心した。






「お、帰ったか、マルコ、、、と、…ククッ、随分と刺激的な格好してんなぁ菜々美。
2人で水浴びでもしてきたのか?」

『え?』

「コレ着てな。風邪引くよ。」






懐に片手を入れたままこちらに歩いてきたのはイゾウ兄さん。
クツクツと笑って自分が羽織っていた羽織を私の肩に掛けてくれた。
丈が合わなくて少し引きずってしまっている。






『私大丈夫だよ。
それよりマルコ兄さんの方が私に上着貸してくれたから風邪引いちゃう。』

「マルコは大丈夫さ。
今は熱いくらいだろうから。」

『?』

「と、とにかく、、部屋行って風呂入って来いよい。」

「あぁ。それがいい。
それと、その羽織、部屋に着くまで絶対脱ぐなよ?」

『?わかった。』








私はお言葉に甘えて裾を持ち上げて自室へと向かった。










ーー
ーーー
ーー









「お前、大変だなぁ。」

「…わかるかよい。」

「大方な。サッチのバカと純粋すぎる菜々美。
2人同時の相手は疲れたろ。」

「本当だよい」

「まぁ?
そのおかげで随分良いモンも見れたようだがなぁ?」

「…銃しまえよい。
あれは事故だ。」

「関係ねぇな。
妹のあんな姿晒されて黙ってられるわけねぇ。」

「…」

「覚悟はいいか?」

「ちょ、まっ」






タァン!!






菜々美が風呂に入っている間を狙って長男を追うイゾウ。
菜々美が上がる頃には止めていた所がサッチよりも策士だ。
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