第4章 初上陸
「菜々美。」
『あ、マルコ兄さん。面白い本あった?』
「あぁ。船に帰ったらじっくり読むよい。
…菜々美は?」
『こういう物語とかの簡単な本なら読めるみたい。
医学書とかの専門用語とかはまだ覚えてないから難しいけど、、、』
「じゃ、その手に持ってるやつ、持って帰ろうかねぃ。」
『え!いいの?』
「あぁ。店主が好きに持って行けってよ。」
『やった!これ続き気になってたの!』
私はマルコ兄さんに【海の戦士ソラ】という北の海の物語の本を買ってもらい店を出た。
帰って読むのが楽しみだ。
店を出るともうそろそろ夕方で、私とマルコ兄さんはそのまま船に帰った。
明日の朝には魚人島に向けて出港するらしい。
私達は真っ赤に染まる道を2人で歩いた。