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灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第9章 第七夜


カノ「カイトにいちゃん、おっはよー!」


『うぁあ?!』


ボフン!という効果音とともに、布団の上から カノにのしかかられる。


まぁ、たいして重くもないのだが、こうも勢い良く飛びかかるのはどうかと思うぞ、カノ。


『ハイハイおはよ•••で、さっさとおりて?』


カノ「え〜、つれないなぁ、昨日はあんなに可愛かったのに•••」



聞き捨てならないことが聞こえたような気がしたので、さっきまでかぶっていた布団で カノの頭をぼすっ と隠す。

カノ「うわぁ!?ちょっ、なに?!」


慌てたカノはワタワタと暴れようとするが、俺は 素早く右手でカノの両手を塞ぎ、馬乗りになる。


やっと 布団から抜け出したカノは、欺くことすら出来ないまま、俺を見上げた。


カノ「なっ、なにして•••」


『なにって•••お仕置き?』


カノ「なぜ 疑問形?ってか、なんでお仕置きなの?!」


『カノが 俺を可愛いとか言うからだろ。』

クスクスと笑う俺を見て、カノの顔は 面白いほど真っ赤に染まる。

俺は でき得る限り優しい笑顔を浮かべ、カノの体に 手を伸ばした。
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