第2章 Patience
PLAYERの存在に気づいた彼女は
驚きを露にしながら
PLAYERの元に駆け寄った。
*まあ!一人で
此処まで来たの?
*ケガはない?
*こっちへいらっしゃい。
*回復して
あげましょうね。
促されるまま
トリエルに体を預けると
足の痺れや針を掠めた傷が
瞬く間に消え失せた。
モンスターの力は不可思議だ。
片方の踵を上げて、
傷一つ無い下腿に目を落とす。
*ずっとほったらかし
にして本当に
ごめんなさいね。
トリエルの謝罪に、顔を上げた。
*……貴方を驚かせ
ようなんて考えた
私がバカだったわ。
*その……。
*これ以上隠しても
仕方ないわね。
*こっちよ。ついていらっしゃい!