第44章 Back to December ☆

赤井side


サラをベッドに寝かせると、俺の瞳の奥をじっと覗いてくる。

俺がサラを想っている気持ち全部、透けて見えてる気がして、思わずサラの唇を奪って気をそらせた。


「ん…」

「サラ…」


ゆっくり唇を離して名前を呼び、愛しいサラの髪を撫でると、サラは少しくすぐったそうに目を閉じた。

その仕草が可愛くて仕方なく、俺はまた、たまらずサラの唇に自分の唇を重ねた。

チュ…


たった一瞬触れただけで、全身が暖かい幸福感に包まれてる気がして、俺は何度もサラにキスをした。


「ん…っ…赤井さ…」

「ん？」

「ぁ…キス、何回するの？」

「100回」


サラとやり直したあの海でした会話と全く同じことを言った。

サラは俺のキスに一生懸命応えながら、ゆっくり手探りで俺の手を探してる。

俺がサラの手のひらに自分の手を重ねると、指と指が絡んで、ぎゅっと手を握った。

唇を離してサラを見ると、じっと俺を見ながら言う。


「…手、離したくない」

「…ずっと繋いでいる」


左手で、サラの右手を握ると薬指に指輪が見えた。

俺の唯一無二という証の指輪。
サラの細い指に、妙に光って見えた。


「サラ…好きだ」


またキスをしながらそう言うと、サラは俺の頬にキスをした。


「わたしも」


そう言って笑うサラが愛しくて、俺は右手でサラの左手を握る。
そしてさっきまで繋いでいた自分の左手をゆっくりサラからほどき、サラの着ていた白いTシャツの隙間から、服の下に手を滑らせた。