【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第44章 Back to December ☆
赤井さんが予約してくれたのは、ベルツリーホテルにあるステーキハウス。
個室の部屋に通されたわたしは、窓から見える夜景を眺めてた。
この中に、一体何人の人がいて、何分の一の確率で赤井さんと出会ったんだろう。
そんな途方もないことを考えていると、どんっと目の前に置かれたTボーンステーキにわたしの心が躍る。
「お、おいしそうー!」
「好きなだけ食べていいぞ」
「いただきます!」
店員さんが取り分けてくれたわたしのお皿に乗ったステーキを切り分け、口に運ぶと口の中でお肉が溶ける…
「んんー!美味しい!!」
「それは良かった」
美味しすぎて、1キロほど食べれちゃいそう…
そんな風に頬を落としそうになりながらお肉を食べていると、ウェイターさんがワインを注いでくれた。
「今日は記念日ですか?」
そう尋ねるウェイターさんに、わたしは思わず正直に答えてしまう。
「今日はクリスマスなんです」
「そ、そうですか。
良い日になりますように。
ごゆっくりどうぞ」
突拍子もないこと言われて華麗な営業スマイルを繰り出したウェイターさんは、ワインボトルをセットすると個室を出た。
「…変なやつって思われたかな?」
あははと笑いながら赤井さんを見ると、赤井さんは優しい目をしながら言う。
「クリスマスで合ってるよ」
「だよね」
2人で顔を見合わせて笑った。
「それにしても、今日のプラネタリウムのハワイの星綺麗だったなー。
ハワイで天体観測したいな」
「そうだな。
全部解決したら、色んなところに行こう。
世界中、どこへでも」
「うん!」
大好きな赤井さんと食べると、もともと美味しいお肉がさらに美味しく感じて、わたしは気付けば赤井さんよりもたくさんお肉を平らげてた。