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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第43章 まちがいさがし




そして、朝起きて一番に、わたしの顔を捕える。
1日の一番最初に、わたしを見てくれる。


「サラ…起きてたのか」

「うん。赤井さんの寝顔見てた」

「何だそれ」


まだ寝起きの声で少しだけ呆れたようにそう言いながら、赤井さんはわたしの手に指を絡めた。

大きな手。
いつもわたしを幸せにしてくれる魔法の手。

お願い。
ずっと隣にいて欲しい。
赤井さんじゃないと、ダメなの。

そして赤井さんは、わたしの顔をじっと見つめてくる。
何度も、その目にわたしの心は撃ち抜かれてる。
真っ直ぐ、正攻法で。


「なんか…赤井さんにじっと見られると、心臓を狙撃されたみたいな気分になる」


そう言うと、赤井さんはまたフッと笑った。
本当だよ?
何度も何度も赤井さんがわたしを撃ち抜いて、その度に赤井さんに恋してる。


「サラ…好きだ」


そう言いながら赤井さんがわたしにキスする。
好きだと目を見て言ってくれる。

これが、わたしにとってどれだけ奇跡かわかる?
今まで、誰も言ってくれなかったもの。
誰ひとり、わたしに好きだなんて言ってくれなかった。


「…わたしも。好き…」


そう言いながら、頬にキスを返すと、赤井さんはまたわたしの心臓を貫いてくる。


「頬だけじゃ足りない」


そんなこと言って、自分からキスすることもできるのに、わたしから唇を重ねるのを待ってる。


「…じゃあ、目つぶって…?」

「ん。」


あっさりと閉じられた赤井さんの目。
その顔にまた惚れ惚れする。

ゆっくりと近づいて、赤井さんの顔を眺めながら、唇を重ねた。

その瞬間に、目を閉じて赤井さんの唇の感覚を焼き付ける。
キスしていない時も、いつでも思い出せるように。

少しだけ長く口づけしたあと、わたしはゆっくりと離して、起きようと言ってベッドを出た。

赤井さんが着せてくれた、赤井さんのシャツ。
彼の腕から出ても、相変わらず赤井さんが全身守ってくれているみたいだ。

たぶん、わたしが間違いの方に生まれてなかったら、きっとこの人には出会えなかったと思う。




カーテンを開けて窓の外を見ると、晴天が広がってる。


幸せな朝の話


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