【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第7章 この夜を止めてよ☆
赤井side
ショッピングモールについてから、やたらと周りの男達の視線が気になる。
サラは全く自覚していないが、今日のTシャツデニムと言うシンプルすぎる服装が、サラのスタイルの良さを逆に強調している。
無意識にそんな周りを睨みながら、買い物がひと段落したころ、サラが真剣な顔でレディースファッションの店のディスプレイを見ていた。
「どうしました?欲しいものでも?」
「沖矢さん…わたしの服、ダサいよね?」
「え?」
突拍子も無さすぎるその言葉に、俺は一瞬何を聞かれたのか分からなかった。
「さっきからすれ違う女の子、みんな可愛い格好してるの。
それに、すれ違うたびにすごく見られてる気がして。
浮いてるよね?わたし。この場所に」
真剣に全く的外れなことを言いながら、うーんと唸るサラに、俺は先が思いやられる気がした。
「そんなこと気にしてないで、コーヒーでも飲みながら休憩しましょう」
そう言ってサラの手を引くと、サラはふふっと笑った。
「ん?」
「ううん。
なんか、恋人同士みたいだなーと思って」
待て待て。恋人同士 「みたい」 ?
俺は完全に恋人同士だと思っていたのだが、違うということか?
…でもよく考えてみると、好きと言われたわけでも言ったわけでもない。
付き合おうと言う言葉も特にどちらからも発せられていない。
ちゃんと言わないとわからんのか…
額に手を当ててはぁーとため息をつくと、サラが心配そうなにこちらを見てくる。
「どうしたの?具合でも悪い?」
「いや。むしろ燃えてくる」
「???」
意味がわからない。と言うふうに首を傾げるサラをよそに、いかにサラに色んなことを自覚させるか。
そればかり考えていた。