【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第7章 この夜を止めてよ☆
ショッピングモールにつくと、沖矢さんがはぐれないようにと手を繋いでくれた。
なんだか恋人同士みたいで、くすぐったい。
ショッピングモールですれ違うカップルを見ると、女の子はみんな可愛いワンピースやヒールを履いていて、つい自分の今の服装を見てしまう。
アメリカ育ちとは言え、今日のわたしは黒いVネックのTシャツにデニム、スニーカー。
さすがに、これはダサいのか?
心なしか、すれ違う人が結構こちらを見てくる。
沖矢さんも、あんな風に女の子らしい格好が好きなのかな…
そう思うと、途端に自分の格好が恥ずかしくなった。
「サラ?」
「えっ?!なに?」
「そこのお店で、食器を買おう。」
「あ、うん。」
連れられて入ったのは、おしゃれな雑貨屋さん。
たしかにわたしのお箸とかカトラリーとかなくて、いつも割り箸使ってたな…
そう思い、お箸とカトラリーのセットを手に取ると、その隣にあるマグカップが目に入った。
「これ、可愛いー」
白地に赤い糸のような線がプリントされているマグカップだった。
「そう言えば、マグカップも持っていなかったですね」
「うん。これも買おうかな」
そう言って買うものを抱えてレジに並ぶと、沖矢さんがひょいっとそれを取り上げた。
「外で待っていてください」
「え。だめだよ。わたしちゃんとお金持って来たよ?」
「そのお金は、もしもの時のために置いていた方がいい」
そう言って沖矢さんは問答無用でわたしの欲しいものを買ってくれた。
「ありがとう…なんか、出会ってからずっとお世話になりっぱなしだね」
「気にするな。」
そう言って沖矢さんはわたしの頭をポンポンと撫でた。