【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第41章 Lover
ビシャ…と顔にそれが掛かったわたしは、負けじとセリーナさんを見て言う。
「うん…譲れないの。どうしても。
…ごめんなさい」
わたしの真剣な目を見て、セリーナさんはパッと逸らしながら文句を言う。
「……こんなの、まるで私が悪役じゃない」
「悪役でしょ!?どう考えても!
……ん?え、待って!これじゃない?!」
わたしは川の中に指輪らしい感覚を見つけ、パッと手のひらを確認した。
幅が太めの男物の指輪
しかも、錆びてないから川に入ってそんなに時間が経っていない証拠。
セリーナさんにそれを見せると、セリーナさんは泣きながら言う。
「それ!それよ!それ!!」
「あったー!よかったあ!」
「ありがとう…!」
セリーナさんがわたしの両手を握りながら、涙を流してありがとうと言った。
数時間に及ぶ捜索で謎の絆が生まれたのか、さっきまで言い合いしてたのに、今は手を取り合ってキャッキャと喜ぶわたしたち。
その時だった。
「サラ!!」
赤井さんがわたしを呼ぶ声がして、振り返ると赤井さんがものすごく怖い顔をしてこっちに走ってきていた。
「赤井さ…」
マズイ。赤井さんにまっすぐ帰るから心配しないで。と言っておいて今何時だ…
完全に門限を破ったことを怒られる!と思い、わたしは思わず目を瞑った。