【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第40章 消毒 ☆
「お疲れ様です!」
ポアロでのバイトが終わると、外は雨が降っていた。
これは、赤井さんに迎えにきてもらうことになっていて正解かも。
わたしは傘をさして、数メートル先の本屋さんに急いだ。
確か、キャメルさんが運転するって言ってたから、ジェイムズさんのベンツかな。
見る感じ、まだ来てないみたい。
遠目から本屋さんの前を見て、車がないことを確認した。
その時だった。
突然、後ろから伸びてきた腕に、薬品が染み込んだハンカチを当てられた。
「ん…っ!?」
咄嗟に、そいつを払い除けようとしたけれど、思った以上にその薬は回るのが早く、わたしの視界がぐにゃ…と歪んだ。
ヤバイ。と察知したわたしは、手に持っていたスマホを操作して、着信履歴が一番上にある赤井さんに着信を飛ばし、見つからないようにポケットに入れた。
ごめん…赤井さん…
また、心配かけることになるかも…
そんなことを薄れゆく意識の中思いながら、わたしは意識を手放した。