【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第40章 消毒 ☆
「心配するな。セリーナじゃない。
キャメルとジョディだ」
「あ…そっか…よかった」
自分でも、余裕が無さすぎて嫌になる。
こう言う時、元カノとか気にしないから仕事優先してね。って言えるのがいい女なんだろうか。
わたしには、そんな勇気も自信も到底なかった。
ただ、ただ、赤井さんとセリーナさんが極力顔を合わせませんようにと、そればかり考えてた。
「お前が心配するようなことは、もうないから。
セリーナにはもう二度と会わない。」
「え…」
「もともと俺は死んだことになっていたし、なんの支障もない。
それに、あいつと関わるとお前に不要な心配をさせることになるしな。」
嬉しい…
嬉しいんだけど、どうしてか手放しで喜べないのは、きっとセリーナさんと自分を重ねているからだ。
自分の大好きな人が、もう自分のことを好きじゃない。
その辛さは、以前赤井さんに別れを告げられた時に痛いほど実感した。
セリーナさんともう二度と会わないで欲しいと思う気持ちと、セリーナさんにも幸せになってほしいという気持ちがわたしの中で喧嘩してる。
みんなが、好きな人と幸せになれればいいのに。
そんな甘い戯言を思い浮かべながら、わたしはまた赤井さんに抱きついた。
「どうした?」
「ううん」
だけど、譲れないの。
この人だけは、絶対…