【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
そしてFBIに入り、数年後、シュウはある組織を追うチームに配属。私からだんだん距離を置くようになっていた。
会いたいと言うのはいつも私から。
好きだと言うのもいつも私から。
それでも良かった。
けれどシュウが私に初めてくれた言葉は
「別れて欲しい」
それから、色んな人と付き合った。
ホテル王の息子、政治家の息子、時にはただのカフェの店員。
それでも、シュウが忘れられなくて、彼が死んだと噂されたとき、私も死のうかとすら思った。
そして彼は生きていて、いつの間にか隣には知らない子がいた。
まるで、当たり前みたいにシュウに大事にされて。
何の努力もせず、シュウに守ってもらうだけの女。
私はエレベーターで、ゆっくりと部屋に戻った。
玄関のドアをガチャリと開けると、部屋が暗い。
嫌な予感がする。
さっきの男が言った言葉
「わからないなら、見てくればいいですよ。
赤井が、サラをどんな風に愛しているのか」
それが頭の中でリピートされる。
「あっ…赤井さん…」
そして突如として、そんな吐息混じりの高い声が耳に入ってくる。
ドク…ドク…
心臓が嫌な鼓動を打ちながら、私はゆっくりと部屋の奥へと進んだ。