【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
ベッドルームのドアが少しだけ開いていて、その隙間から、私は中の様子を伺った。
「も…だめ…ぁっ…」
「サラ…」
シュウが、愛しそうにあの子の名前を呼びながら、余裕がなさそうに腰を振っていた。
時折、シュウの手があの子の髪を撫でて、頬にキスをしながら。
「あっ…赤井さ…もうだめ…死にそう…」
「死なれるのは困るな……やめるか?」
「やっ…やめないで…」
「ふ…可愛い」
そう言いながら、あの子のおでこにキスをしたシュウは、ゆっくりとこちらを見た。
暗闇の中、窓から差し込んだ月明かりに照らされて、私とシュウの目が合う。
やめて…そんな目で見ないで。
まるで、わかっただろ?お前が入る隙間なんて、無い。
そう言っているような目。
そしてシュウは、わたしが一番言って欲しかった言葉をあの子に、いとも簡単に伝える。
「サラ…I Love You. Always have,Always will
(愛してる。これまでも、これからもずっと)」
そして、涙を浮かべながら微笑む彼女を、まるで宝物を抱きしめるようにぎゅっと腕の中に閉じ込めた。
私はその場から逃げるように立ち去った。
私はシュウのそばにいるために、何でもした。
自分の持てるもの全部使って、ただ私を見て欲しくて。
それなのに、あの子は、どうして何もせずにただシュウのそばにいられるの?
許さない。
あんな子に負けるなんて、信じられない。
人間の中の正義なんて、ちっぽけで弱くて、私は悪魔の囁きのまま、スマホを取り出して電話をかけた。
「もしもし?…お金は払うから、やって欲しいことがあるの」
シュウを取り戻すためなら、私は悪魔になれる。
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