第39章 BlankSpace ☆

セリーナside


「わたしたち、協力しない？」

この男はあの子が好き、わたしはシュウが好き。
協力すれば一石二鳥じゃない。


そう思いながら、名案だと自信ありげに提案した私を見て、目の前の男はフッと笑った。


「何がおかしいの」

「いや？哀れだと思って」

「…どう言う意味」


思わずジロ…と睨みながら、この男を見た。
男はため息をつきながら目を逸らして吐き捨てるように言った。


「君や僕が、どんなにあの2人の邪魔をしても、無駄ですよ。
すでに僕が実証済みだ」

「…そんなの、わからないじゃない。」

「わからないなら、見てくればいいですよ。
赤井が、サラをどんな風に愛しているのか」


そう言って、その男はクルッと背を向けて、闇夜に消えていった。


シュウがあの子を愛してる…？