【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
何もないのに、セリーナさんと話さないでなんて言えない。
何もないのに、セリーナさんのこと無視して欲しいなんて言えない。
何もないのに、わたしだけしか見ないでって言えない。
そんな子供っぽいヤキモチ、言えないから。
だから、自分が怒ってること正当化したかったの。
「…ほんと?」
わたしの夢を見てくれてたの?
わたしに触れたいと思ってくれてたの?一晩中、ずっと。
「本当だ。」
わたしは布団からひょこっと目だけ出した。
そして、赤井さんの視線と重なった。
涙が、また溢れてくる。
「…疑って、ごめんなさい…」
小さな消えそうな声でそう言うと、赤井さんはわたしの上に跨り、布団ごとぎゅ…とわたしを潰れそうなぐらい強い力で抱きしめた。
「サラだけだ。
俺が触れたいと思うのは」
そう言いながら、赤井さんはわたしの被っていた布団をゆっくりと剥ぎ取った。
大好きな赤井さんの瞳が、わたしをロックオンして逃さない。
「サラ…」
赤井さんがあまりにも優しくわたしの名前を呼ぶから、わたしから涙と一緒に本音がボロボロと溢れてきた。
「…やだったよ…何もなくても、ベッドに一緒にいたの」
「…すまない」
赤井さんが、流れるわたしの涙を指で拭う。
「っ…セリーナさんに抱きつかれてるのも、嫌だったよ…っ…」
「サラ…」
「当たり前みたいに抱き上げて運んだのも、すっごく嫌だった…」
「あぁ…もうしないから」
そう言って赤井さんに抱きしめられると、涙が止まらなくなる。
「わたしの赤井さんなのに…
わたし以外に優しくしないで…
わたし以外の女の子に触らないで…」
泣きながらそんなこと言ってしまう。
「サラ…もうしない。
お前以外、触らない。」
赤井さんがわたしの涙を指で拭い、わたしの顔を両手で包んだ。
「好きだ…サラ…」
そう言って、赤井さんの顔がゆっくりとわたしに近づいて来る。
思わず目を閉じた瞬間、わたしの目から涙が溢れるのと同時に唇が重なった。