【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
安室さんの胸の中でひとしきり泣いた後、だんだん落ち着いてきたわたしはゆっくりと安室さんから身体を離した。
「ん…ごめん…取り乱しちゃって」
ぐずっと鼻を啜りながら、無理して笑うと安室さんはわたしの腕を掴んだ。
「…飲みにでも行きますか!」
にこっと笑ってそう言われると、つられてわたしも笑顔になった。
「…行く」
友達なんていないから、話を聞いてもらえるのは安室さんしかいない。
こんなとき、赤井さんに悪いからと考える余裕なんてなくて、とにかくこのツラい状況をどうにかしたかった。
安室さんは泣いてるわたしの顔を、自分の袖で拭った。
「鼻水出てますよ」
「えっ!うそ!」
「うそ。」
そう言って笑ってる。
付き合っているときもそうだったよね。
わたしが泣くと、いつもこうやって笑わせてくれた。
赤井さんも、昨日セリーナさんのことこんな風に思い出していた?
付き合ってた時、こういうところが好きだったなって思い出した?
そう思うとまた心臓が絞られる。
絞りすぎてわたしの心臓が枯れ果てそう。