【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
ダメだ。つらい…早く帰ってきて…
そう思っていると、またわたしのスマホが鳴った。
「…ごめん、さっきのは忘れて」
てっきり安室さんが掛け直してきたのかと思って、着信画面を見ずに開口一番そう言うと、電話の相手は安室さんじゃなかった。
「何の話だ」
「あっ!赤井さん!」
思わず声が震える。
どうして電話なの?帰ってきてよ…
そう思っていた。
「悪い。今日このままこっちに泊まることになった」
「…そう。」
「あと、さっきもずっと悪かったな。」
「さっき?」
「お前、泣きそうな顔してずっとこっちを見てた。」
じわっと涙が浮かんだ。
「そんな顔、してないよ」
強がって、泣いてるのを赤井さんにバレないように声を顰めながら、被った布団を涙で濡らした。
「明日は必ず帰るから。
…じゃあ、おやすみ」
「…おやすみなさい…」
電話を切った途端、涙がポロポロと溢れた。
不安だよ…
どうしてそっちに泊まることになったの?
もし、過去好きだった気持ちが再燃したらどうしよう。
セリーナさんは赤井さんのことがまだ大好きみたいだし
わたしよりセリーナさんのほうが赤井さんと年齢も近いし
美人だし、仕事も同じだし…
考え出すともう止まらない。
心がザラついて、吐き気がする。
寝たいのに眠れない。
早く明日になって、帰ってきて、抱きしめてほしい。
抱きしめて、キスをしてくれるだけでいい。
不安なんてすぐ吹き飛ぶから。
お願い。