第39章 BlankSpace ☆

「シュウー！！！」


ジェイムズさんの後ろから、ブロンドロングヘアの女性が現れて、赤井さんに勢いよく抱きついた。


「！？？」


突然のことで、わたしはぽかーんと口を開けて見てる。

誰！？そのいかにもな金髪美女は！！
そう思っていると、赤井さんが口を開いた。


「お前、セリーナか」

「シュウ、死んだと思っていたのよ？
生きてた…嬉しい…」


セリーナと呼ばれるその女性は、赤井さんにぎゅっと抱きついて離れない。
その勢いに圧倒されて、わたしはしばらくぼーっとそのやり取りを見ている。


「ジェイムズ！どういうこと？
セリーナは秀が生きてるのどうして知っているの？」


ジョディさんが、ジェイムズさんに詰め寄って聞いた。


「じ、実は、一度ワシントン本部に打ち合わせで戻った時に、赤井くんと電話で話をしているのを偶然聞かれてしまってね…。
すごい勢いでシュウは生きてるの！？と聞かれて、否定できなかったんだよ…」

「頼みますよ。全く…」


ジェイムズさんの失態に、赤井さんがはぁーっとため息を付いた。

上司に対する態度とは思えないが、同じようにジョディさんもジトーっとジェイムズさんの方を見てる。


それより何より、わたしは今一番気になっていることがあり、ようやく思考回路が追いついたわたしは恐る恐る口を開いた。


「あ、あの…その人は…？」

「あら？だーれ？あなた」


その金髪美女はわたしの質問を、そっくりそのまま質問で返してきた。