【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
かといってクリスマスは終わったし、あいつの誕生日を俺は知らない。
それに、なにもない日に指輪を渡すということは、イコールプロポーズということになる。
別にそれでも問題ないが、プロポーズはプロポーズでちゃんとしてやりたいという気持ちもあるから、なにか理由をつけて渡すのが一番適作だ。
「プレゼントと言えば、もうすぐですね。
ジェイムズさんの誕生日会」
「そうねー。
まあ誕生日会と言っても、身内だけでひっそりと食事するだけだけどね。」
「赤井さん、サラさんも呼んだらどうです?」
「サラ?」
「そうね。わたしたちだけより、可愛い女の子がいたほうがジェイムズも喜ぶかも」
可愛い女の子って、人の彼女をそういう使い方するなよ、お前ら。
そう思いながらも、サラはあまり外に出ないから、こういうところに連れて行ってやるのも悪くない。
「伝えておく」
そう言うと二人はにやにやとこちらを見た。
なんだよ。こいつら俺のキャラを崩す気か?
一言文句を言ってやろうと口を開いたとき、キャメルが先に口を開いた。
「そう言えば、セリーナさんが日本に来てるらしいですよ」
セリーナという名前を聞いて俺の眉がピクリと動いた。
「あらー。でも、秀が生きてるって知らないんじゃない?
死んだと思ったままだと思うわ」
「俺は会う気は一切ない」
「冷たいわねー。」
ジョディが呆れた口調でそう言うが、嫌な予感がする…と俺は助手席から窓の向こうを見ていた。