第37章 Girl's Talk

サラを見ると、顔を赤くしながら俺のキスを受け入れている。

ゆっくり唇を離して、サラの髪を撫でると、くすぐったそうに笑って言った。


「朝から、イチャイチャしすぎだね」

「四六時中こうしてたい」


俺は悪びれもなくそう言うと、またサラの唇を奪った。

ゆっくりと離して髪を撫でると、目を閉じて心地良さそうにするサラ。


「…赤井さんて、たまに甘えん坊になるよね」

「…悪いか？」

「ううん。そう言う顔、もっと見せて欲しい。
他の誰にも見せない顔」


あぁ、そうか。
俺は今まで他人に甘えるなど、あり得ないと思っていた。
自分から弱点を晒すようなものだと。

だけど気付けば俺は、サラに自分のいろんな顔を見せていたんだな。

それはきっとこいつが俺にとって唯一無二だという証。


「サラ」

「ん？」

「…いや、呼んだだけ」


名前を呼んだら返事をしてくれる。
ただそれだけで、幸せなんだ。


そう思いながら俺はまたサラの唇に自分の唇を重ねた。


「ん…」

「サラ…抱きたい…」


小さい声を漏らしたサラが可愛くて、思わずサラの唇を奪いながら、口をついて出た正直な気持ち。