【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第37章 Girl's Talk
明らかに話題を逸らそうとする赤井さんの腕を掴み、また今度はこちらから目をじっと見つめると、赤井さんははぁーっとため息をついて言う。
「…白状する。
お前たちの会話を聞いていた」
「え…?」
まさかの発言にわたしの思考回路は停止する。
聞いてた?どうやって?
「ボウヤが偶然、蘭さんのストラップに博士の発明品を試していて。
…お前が、突然外泊なんて言うから心配だったんだよ」
赤井さんが、まるでしょげてる子供みたいで、少し可愛いと思ってしまった。
「…もし、全部聞かれてたんだとしたら…
すごい恥ずかしいんだけど…
というか、盗聴は犯罪だよ?赤井さん…」
「…あぁ。もうしないから…」
赤井さんずるい…
そんなにしゅんとされると、それ以上怒れないじゃない。
「…まぁ、わたしもちゃんと説明しないまま外泊したのも悪かったし…許す」
そう言うと、赤井さんはわたしの方を子犬みたいな目で見てくる。
その目もずるいよ…
いつもは弾丸みたいな目なのに、そんな可愛い顔しないで…
「…お前が話した内容、聞かなきゃよかったと思うものと、聞けて嬉しかったのと、両方あって複雑なんだよ…」
そう言いながら、赤井さんはわたしを抱きしめた。
ぎゅっと抱きしめられた腕から、赤井さんの想いが伝わってくるみたいで、ドキドキと胸が高鳴る。
わたし、重症だな…
盗聴されてたのに、全く怒る気になれない。
それどころか、赤井さんが聞かなきゃよかったと思う事を言ってしまった自分に苛立ちすら感じてしまう。
不可抗力なのに、赤井さんに寂しい思いをさせた自分が許せなくなる。
「赤井さん…やだったこと、ちゃんと言って?」
「え…」
赤井さんは、驚いたように目を見開いてわたしを見た。