【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第37章 Girl's Talk
俺が初めてサラを抱いたのは、サラにとって一体何回目だったんだろうか。
サラの初めてが欲しかった。
そんなこと思っても仕方ないのに、ついそんなことを思ってしまう。
そして、次は園子さんがさらに俺の聞きたくないことをピンポイントで聞いてくる。
「安室さんとの…その、エッチはどうでしたか?」
「どうって…えー…」
サラはしばらく黙ったあと、こう答えた。
「…内緒」
あぁ。聞けなくて良かったような、良くなかったような。
安室くんとのことは、気軽に口にできないほど、サラに取って大切な思い出になっているんだろうか。
さっき、少し黙った時、安室くんとした時のことを思い出していたんだろうか。
そう考えると、また嫉妬で狂いそうになる。
グラスにヒビを入れるぐらいじゃ済まない。
「えー。気になるー!
じゃあ、沖矢さんとのエッチは?」
女子会というものを盗聴することの怖さを身をもって知った気がする。
隣を見ると、ボウヤも服部くんもチラチラとこちらを見ながら、どんな顔をしていいかわからない。という目をしている。
「それも内緒!
…でも一つ言えるのは、沖矢さんとするのが1番幸せ…」
俺は意外と単純だな。
たったこれだけ。この一言だけで、他のことはもう全部どうでも良くなった。
さらに突っ込んで蘭さんが何か聞こうとした瞬間、ボウヤがスピーカーをピッと切った。
「な、なんか、女子だけみたいだし、これ以上聞いても…と思って」
「せ、せやな…」
「同感だ」
もう二度と、女子会を盗聴しない…
俺たちは言葉に出さずとも全員全く同じことを考え、工藤邸を後にした。