第37章 Girl's Talk

赤井side


「沖矢さんのキスは強引」


そんなことをサラが言った瞬間、ボウヤも関西弁の少年も、俺の方を　へぇー。そうなんだ。　と言う目で見てきた。

あいつ。
帰ってきたらお仕置きしてやる。

そんなことを思いながら、コホン。と咳払いをして平静を保ち、また彼女らの会話に聞き耳を立てる。


「あの、わたし聞きたかったことがあって、その、キス以上ってどんな感じなんですか？」

「ええっ！」


蘭さんから突然のクエスチョンに、聞かれたサラのみならず、ボウヤや服部くんまで顔を赤くして聞いている。


「蘭のやつ、何聞いてんだよ！」

「これは、あんま待たせ過ぎたらあかんのとちゃうかー？」


焦るボウヤをよそに、さらに詳細な質問が飛び出す。


「サラさん、初体験は17歳って言ってましたよね？
今のわたしたちと同じ！
やっぱり、その…初めての時って痛かったですか？」


サラはしばらくうーんと考えた。
その時間が、初体験を思い出しているんだなと想像せずともわかる。

嫌だ。
サラが過去のそんな時間を思い出すことすら、嫉妬でおかしくなりそうだ。