【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第6章 シアワセ
そして、来週の月曜日がやって来たのだが…
「38.5℃か…」
赤井さんがわたしのベッドに腰掛け、わたしから取り上げた体温計を見て言った。
「うそ!無いよ熱なんて!京都行く!」
このタイミングで、わたしは風邪を引いたらしい。
せっかく、初めて赤井さんと旅行なのに…
「大人しく寝ていろ。京都はまた今度だ」
そう言って赤井さんは、わたしのおでこに冷えピタを貼り付け、問答無用でベッドの中から出させてくれない。
「お前は保険証持っていないからな…。
医者は呼べんが、薬なら。
博士に言って、風邪薬を持って来てもらおう」
「はい…」
強がってはいたものの、よく考えたら相当体調が悪く、頭がグラングランする。
赤井さんが部屋から出て行こうとしたとき、咄嗟に赤井さんの着ているジャケットの端を掴んだ。
「?」
「すぐ、戻って来てね」
「あぁ。」
赤井さんはわたしのおでこにキスをして、部屋を出て行った。
わたしは、頭がぼんやりして、気づけば意識を手放していた。