• テキストサイズ

【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第36章 Stay Beautiful ☆




汗拭きシートで汗を拭くと、このまま帰ってすぐシャワー浴びよう。そう思って、トレーニングウェアの上にパーカーを羽織ると、更衣室を出た。


「あ。来た来た」


ジムを出た先にはまたさっきの男性。

しつこいな…
そう思いながら、わたしは無視して通り過ぎようとした。


「一回ご飯行くぐらいいいじゃん」


そう言いながら、負けじとまたわたしの腕を掴んでくるその人。

さすがに鬱陶しくて、わたしは思わずみぞおちに一発入れようとした時、後ろからその男の腕を誰かが捻った。


「いてててて」

「僕の彼女に触らないでいただけますか」

「お、沖矢さん」


なんで?沖矢さんがここに…
そう思いながら彼を見ると、腕を捻りあげられた男性は逃げるように去っていった。


「なんでここにいるの?」

「…蘭さんと、園子さんとボウヤで見に来てたんですよ。
…3人はもう帰りましたが」

「…なんで見に来てたの?」

「サラに、悪い虫がつかないように見張りを」

「ジムに行くだけなのに…」

「実際、さっきの男は悪い虫だろう?」


まあ確かに…それはそうだけど…


「さ、帰りますよ」


沖矢さんはそう言うとわたしと手を繋ごうとしたと思えば、パッとそれを辞めた。


「?」

「…1週間、触るの禁止なの忘れていました」


律儀に、守ろうとしてくれてるんだ。
でも手を繋ぐぐらいならいいのに…

そう思ったけど、せっかく沖矢さんが我慢しているのにそれに水を差すのは申し訳ない気がして、わたしたちは並んで家路についた。


沖矢さんと手を繋がずに歩くのは久しぶりだ。
思えば、出会って割とすぐに手をつないだりキスしたりしていたから、逆に新鮮…

新鮮だけど、少しだけ寂しい。
自分が太ったのが悪いんだけど…

そんな思いを抱えながら、沖矢さんと今日あったことを話しながら帰宅した。



/ 1733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp