第36章 Stay Beautiful ☆

いつも通り、わたしが先にシャワーを浴びて、入れ違いに赤井さんがシャワーに入った。


明日のポアロはお昼からか。
なら朝は赤井さんと同じ時間に起きて、洗濯と掃除をやっちゃおっと。


明日のシミュレーションをしながら、髪を乾かし、ベッドでスマホをいじる。


ここ最近のわたしの行動は、ポアロか、何か食べているか、ベッドでゴロゴロしてるか、赤井さんとイチャイチャしてるかの4択だ。

かろうじて働いてはいるものの、お世辞にも出来た人間とは言えない気がする…

そんなことを思いながらもスマホで最新グルメの画像を身漁っていたとき、赤井さんがシャワーから出てきた。


「また食い物の画像見てるのか」


上半身裸にスウェットを履いた赤井さんが、タオルで髪を拭きながらわたしが寝転がるベッドに腰掛けてわたしの髪を撫でた。


「見てえ！これ美味しそう…」

「…それ、どこにある？」

「…杯戸町みたい！」

「じゃあ、今度連れて行ってやるよ」

「ほんと？」


パッと目を輝かせて赤井さんを見ると、赤井さんはわたしのスマホを取り上げてキスをした。