第36章 Stay Beautiful ☆

突然、唇が触れたから、わたしは息をするのも忘れて、じっと赤井さんを見た。


「これは没収」


そう言って、取り上げたわたしのスマホをソファーの上へ放り投げる。

わたしは、ちょうど気になるグルメを見ていたところだったから、思わずソファーの方へ手を伸ばした。


「かえしてー！」

「駄目だ」


いつの間にか赤井さんはベッドに入ってきていて、ソファーに向かって手を伸ばすわたしを後ろから抱きしめた。


「捕まえた」

「つかまっちゃった…」

「どうしても取りたければ、俺を振り解いて取りに行けよ」


赤井さんはそう言いながらわたしの首筋に舌を這わせた。
後ろから突然くる赤井さんの攻撃に、わたしの身体は正直に反応する。


「あっ…」

「ほら、振り解かないと、今日は寝るまでずっとスマホはお預けだぞ？いいのか？」

「よくない…っけど…っんぁ」

「ん？」


そして赤井さんの左手が徐々にわたしの左胸に移動してきて、部屋着越しにやわりと膨らみを揉んだ。

こんなの、振り解けるわけないじゃない…


「あっ…」

「諦めるのか？スマホ取るの」


耳元で、フッと息を吹きかけながら、吐息混じりの甘い声でそう挑発してくる赤井さん。


「ぁ…と…とる…」


わたしが意地でソファーの方へグッと手を伸ばすと、赤井さんはそれを嘲笑うみたいに、わたしのショーツの中に手を入れてくる。