【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第34章 アイネクライネ
抱きしめながら、わたしもあのときの自分とレンを重ねて、じわっと涙が浮かんできた。
もう二度と会えない現実を受け入れるには、レンの身体は小さすぎる。
でも、何もしてあげられない。レンが自分で、もう大丈夫って思えるようにならないと。
無力でもどかしくて、わたしも泣けてくる。
「レンー…ぅうう」
「なんでお前まで泣くんだよ」
レンとレンを抱きしめるわたしを、二人まるごともっと大きな身体が抱きしめた。
「レン。お前は強くなるよ。誰より。」
赤井さんがそう言った。
そういえば、わたしは赤井さんの両親のことを何も知らない。
赤井さんの家族は一体どんな人なんだろう。
レンを抱きしめながらそんなことをふと思った。
レンはわたしの腕の中でわんわん泣くと、しばらくして泣きつかれてスーッと眠りについた。