【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第34章 アイネクライネ
とっとと身体洗って、早く上がるか。
そう思いながら脱衣所でバッと服を脱ぐと、レンが俺の身体をじーっと見てくる。
「…赤井、いい体してんな」
「生意気なやつだな」
「僕もそのぐらい鍛えたら、大切な人を守れる?」
じっと俺を見ながらそういうレンは、またさっきと同じせつない目をしていた。
「身体だけ鍛えたって、どうにもならないことはあるさ」
俺はそう言って、レンの背中を押しながら、風呂場に入った。
湯船に浸かると、レンもおとなしく俺と一緒の湯船に浸かる。
湯で顔をバシャっと洗って、そのまま濡れた髪をオールバックに掻き上げると、レンはまたじーっとこっちを見てくる。
「なんだ」
「…赤井ってモテるだろ」
「…人並みには」
「じゃあ、僕にサラをくれたっていいじゃん」
「それはできない相談だ」
「どうしてだよ!」
「俺はサラが世界で一番大切だからだ。自分の命よりな」
子供相手に大人気ないと言われればそれまでだが、紛れもない真実だ。