• テキストサイズ

【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第34章 アイネクライネ




「おやつとかジュースとか買って帰る?」

「…いらないよ」

「そう。ビーフストロガノフ…材料は…」


そう言ってググって、出てきたものをカゴに入れていくと、レンくんがチョコレートをぽいっと入れた。


「なんだあ。
やっぱりおやつ欲しかったんだ」

「違うよ。隠し味。
いつもママが入れてた。
パパも、チョコが入ってるのが好きだったんだ」


初めて見た時、この子は他の子と雰囲気が違うなーと思っていたけど、きっとかつてのわたしもこうだったんだろう。

両親が死んで、天涯孤独になった子供の目。


わたしは、スーパーにいるにも関わらず、その場でその子を抱きしめた。

「辛いね…」

「突然何だよ!」


そう言って離れようとするレンくんを、ぎゅっと抱きしめる。
わたしはあの頃、ただ誰かに抱きしめて欲しかったから。

/ 1733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp