【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第34章 アイネクライネ
「ねぇ、名前なんて言うの?」
「…間宮レン」
「レンくん。よろしくね。
わたしは桜井サラ」
「サラ。よろしく」
よ、呼び捨てですか。まあいいけど。
なんて言うか、少年探偵団のみんなとはだいぶ雰囲気違うな。
子供らしさがないというか、哀ちゃんにちょっと似てるかも。
けど、大人びてるという感じでもない。
なんというか、全部諦めている。そんな言葉が似合う不思議な子。
「今日、何食べたい?」
「……ビーフストロガノフ」
「び?!」
わたしは慌ててその言葉をググった。
なんだその料理。
「ママが、よく作ってくれた」
そう言って寂しそうに沈む夕日を見てる。
過去形なんだ。
それで何となく察した。なぜこの子を預かることになったのか。
「じゃあ、それ作ってあげる!」
「作れんの?」
「任せてよ!わたし、最近料理頑張ってるんだから」
そう言いながら、レンくんの手を引いてスーパーに向かった。