【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第33章 If This Was a Movie ☆
「ほんとは、ホラー怖いの…」
「あぁ。」
「でも、観るって言ったのは、子供扱いされたくないだけじゃなくて…赤井さんが、好きなものを観たかったの…」
「可愛いな…お前は本当に」
はぁーとため息を吐きながらそう言った赤井さんは、わたしを抱きしめたまま唇を奪った。
「もう脅かしたりしない?」
「しない」
「じゃあ、頑張って最後まで観る」
「ずっと、こうしててやるから」
赤井さんがわたしの肩を抱き寄せる。
そんなんじゃ足りなくて、わたしはもう片方の手で赤井さんの手を握った。
「手も、つないでて…?」
「了解」
まさかこのホラー映画を作った人たちも、画面の前でカップルがこんなイチャイチャを繰り広げながら、画面なんて見向きもしてないなんて思ってもみないだろう。
わたしは赤井さんに守られた状態のまま、また映画鑑賞を再開した。
怖いシーンになると、ぎゅっと目を瞑って赤井さんに顔を埋めると、赤井さんはぽんぽんと頭を撫でてくれる。
怖かったけど、その分赤井さんの愛情を感じられて、何とかエンディングまで見届けることができた。