第33章 If This Was a Movie　☆

主人公の女性が、拳銃を持ち、ガタガタと震えながら暗い屋敷の中を進んでいる。

そんな持ち方じゃ絶対撃ったとき反動で身体倒れちゃうよぉ…
銃の扱いが慣れているわたしならではのツッコミをしながら、心臓が壊れそうなぐらい鳴ってる。


ひたすらに赤井さんの腕にしがみつき、画面を見ては目を逸らしの繰り返し。

そ、そろそろ何か出そう…


主人公の女性も、何かの足音に気づいて恐る恐る後ろを振り返る描写が…


絶対おばけだ………


そのとき、


「わっ！」

「きゃあぁあぁああーーー！」


赤井さんがワザとわたしの耳元で、大きな声を出した。
わたしはびっくりして悲鳴をあげ、画面に映る主人公の女性と華麗なハーモニーを繰り出す。