第33章 If This Was a Movie　☆

赤井side

本当に、どこまで可愛いんだろうな。お前は。

俺は正直ホラー映画なんて別に興味はなかったが、サラがあからさまにホラー映画コーナーの前を通りたがらないから、いじめてやろうとあえてそれを選んだ。

案の定、サラは強がりながらも全然DVDのパッケージを見ない。

トドメを刺そうと、一番怖そうなパッケージのDVDを選ぶと、サラは更に泣きそうな顔をした。

可愛くて思わず耳打ちすると、サラはムキになって観る！と言ってくる。


あー面白い。

ひととおりサラをからかって満足した俺は、サラに腕を引っ張られて何故かラブストーリー特集の前に立たされている。


「どれにしようかなあ〜」


そう言いながら、サラはチラチラと俺の反応を見ながらDVDのパッケージを吟味している。


「…別のにしませんか？」


ラブストーリーなんて全く興味がない。
それならアクション映画のほうがまだマシだ。