【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第33章 If This Was a Movie ☆
レンタルショップへはすぐに到着した。
雨が降っているからと言って、沖矢さんは傘をさして助手席を開けてくれた。
そして、一本の傘を分け合いながら駐車場から店舗入り口のたった数メートルの距離をぴったりくっつきながら歩いた。
「結構時間あるよね。2本ぐらい観れそう。」
「じゃあ、それぞれ1本ずつ選びましょう」
「わかった!」
そう言って、わたしが一目散にアクション映画コーナーに向かおうとすると、沖矢さんがわたしの肩を抱いて止めた。
「!?」
「離れないでくださいよ」
「ちょっとあっち見に行くだけだよ?」
「それでも駄目です。一緒にいてください」
そう言いながら、沖矢さんはわたしの手を引いて、自分が観たい映画のコーナーに連れて行く。
そこはホラー映画ゾーンだった。
「…沖矢さん…嘘でしょ?」
わたしはホラーが大の苦手だ。
昔、一度怖いもの見たさで、一人で夜に部屋で見たことがある。
その映画がトラウマ級に怖すぎてそれ以来ホラー映画は一切見ないようにしている。
「ええ。ホラー映画、好きなんですよ」
沖矢さんは、ふふ。と笑いながらわたしを見た。