【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第33章 If This Was a Movie ☆
数秒口付けてゆっくり離すと、わたしはドキドキして沖矢さんを見た。
「どうしたの…突然」
「また今度、絶対花見に行こう」
「あと数日で桜散っちゃうよ…?」
「葉桜でも、サラと見られるなら何でもいい」
そんなセリフを言われて、ときめかない女なんていない。
ずるい。いつもこんな風に、突然わたしの心を鷲掴みにしてくる。
「…うん。嬉しい」
じっと見つめ返してそう言うと、沖矢さんは二度目のキスをした。
そしてゆっくり離して、また角度を変えて三度目
車の前を通る人は、フロントガラスから見えるわたしたちのキスシーンをチラチラと見ていて、わたしは恥ずかしくなって暴走しかけている沖矢さんを止めた。
「ね、ねぇ。映画、借りて家で観るんでしょ?」
「…そうだった。」
沖矢さんはまた笑ってわたしの髪を撫でたあと、エンジンをかけて車を出した。