【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第5章 TiAmo ☆ ♪
赤井side
そろそろ探しに行こうか…
時計の針が24時を回ろうとしていた頃、俺は気が気ではなかった。
サラは強いから大丈夫だと自分に言い聞かせる度に、宮野明美のことを思い出す。
俺は、あいつの事も強いと思っていた。
だが本当は誰よりも繊細で弱くて、助けて欲しいと思っていたのに。
サラは強い。
正直数人で襲われても彼女なら難なく倒せるだろう。
けれど、サラの弱い部分を俺はたくさん知っている。
サラは俺に弱い部分をちゃんと見せてくれていたからだ。
なのに俺は「言いたくない ばかりだな」なんて言って、大切に思っているサラを泣かせた。
つくづく自分に嫌気がさす。
駄目だ。心配で仕方がない。
探しに行こう。
そう思い階段を降りていると、門がガチャリと開く音が外から聞こえてきた。
まさか…
慌てて階段を駆け降りて勢いよく玄関ドアを押し開けると、驚いた顔したサラが目を丸くしてこちらを見ていた。
良かった。無事だった。
ちゃんと、帰ってきた。
馬鹿みたいにホッとして、目の前の視界が少しぼやけた。
俺は咄嗟にサラに背を向け、この俺らしくない表情を見られないように、自分の部屋へ向かった。
明日、ちゃんと話をしよう。
そう思いながら。