【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第30章 I belong with you ♪
その時、赤井さんがつけてた時計がピピっと鳴った。
24時のアラーム音だ。
突然、現実に引き戻され、わたしは思わず赤井さんに尋ねた。
「赤井さん…ここまでどうやってきたの?」
「…電車」
「え!車じゃないの?!」
「車は今車検だったんだよ」
そう言いながら、赤井さんはまたわたしにキスをしようと首を傾げたけれど、わたしは赤井さんの肩を掴んで続ける。
「…素顔のまま、電車に乗ったの?」
「ああ。」
「危険すぎるよ!」
「お前が心配だったんだ
…もう黙れ…キスしたい…」
「…ちょっと待って。
24時って終電ある??」
赤井さんの要求を完全無視でそう言うわたしを見て、赤井さんは仕方なく身体を離してスマホで時刻表を確認する。
「…あ。5分前に最終出てるな」
「えー!!」
「泊まる場所、探すか」
そう言って赤井さんはわたしの手を握った。
赤井さんと手を繋ぐの久しぶりだ。
まだ、夢の中にいるみたい。
「泊まる場所、なさそうだよ?
ここで海見てようよ。」
海岸沿いにはほとんど電灯もなく、泊まれる場所を探すのにも苦労しそうだ。